接地(アース)と避雷:TT/TN・接地抵抗・等電位・SPDの実務🌩️🟢

2026.03.04

皆さんこんにちは!春が近づき花粉の時期になってきて、花粉と毎日戦っている更新担当の黒川です!


"電気は“戻り道”が設計の要です。接地(アース)は漏電・静電気・サージの逃げ道、避雷は直撃雷・誘導雷から設備を守る盾。ここでは系統(TT/TN/IT)、接地抵抗の設計と測定、等電位ボンディング、SPD(サージ防護)、**避雷設備(LPS)**まで、現場で迷いがちなポイントを体系化します。⚙️

1|接地方式の基礎🧭

TT系:負荷側中性点を大地へ。漏電遮断器(RCD)で人身保護。住宅・小規模に多い。

TN‑S/TN‑C‑S:配電系のPE(保護導体)を上流から配る。インピーダンスが低く、保護協調が取りやすい。

IT系:医療・計装で用いる“絶縁監視型”。一線地絡でも即停止せず、監視で安全を担保。

現場TIP:混在改修では“既存の接地思想”を崩さない。PEとNの取り扱いは盤単位で厳格に。🙅‍♂️

2|接地抵抗の考え方と達成戦略🧮

目標値設定:用途・機器ごとに“必要な低さ”を設計。漏電遮断器の感度/遮断時間と連動させる。

方式選定:棒状・板状・環状(リング)・深井戸・地中メッシュ。土壌抵抗率(ρ)が高いと達成が難しい。

土壌改良:掘削→灌水→導電材(ベントナイト等)の活用。**保守性(乾燥・凍結)**まで見越す。

並列効果:複数接地極を離して配置(互いの影響域が重ならない距離)。等電位で母線に集約。

測定🧪

三極法(落し込み):補助電極E/C/Pを一直線上に配置。距離比を十分に取り、安定領域を確認。

クランプ法:運用中でも測定可(閉ループ)。並列が多いと値が小さく見えるため解釈に注意。

ありがちNG→是正🙅→🙆

NG:配管や鉄骨で“なんとなく接地”。→ 是正:アースバーを設置し、**星形(放射状)**に整理。

NG:接地線が細い/長い/曲げ多い。→ 是正:短く太く、曲げは大半径、端末は圧着+防食。

3|等電位ボンディング🟰

目的:異なる金属体間の電位差を最小化して感電・誤動作を防止。

一次等電位:建物導入部で主要金属(鉄骨・水道・ガス・シールド)をメインボンディングバーへ集約。

局所等電位:浴室・医療・機械室で補助ボンディング。器具更新時はジャンパ忘れに注意。

4|SPD(サージ防護素子)の“段落ち”設計⚡️

T1(粗保護):受変電・引込部。雷インパルス電流に耐える。避雷設備と等電位が前提。

T2(中間):分電盤層。機器保護の主力。放電耐量と**Uc(連続使用電圧)**を確認。

T3(末端):機器直前。残留電圧をより下げる。

配線:線長が命。SPDと保護対象の間の往復長を最短に。L‑PE間の配線形状も工夫。

5|避雷設備(LPS)と引下げ導体🌩️

構成:受雷部(空間電荷法/保護角法で配置)・引下げ導体・接地極(リング推奨)。

引下げ:等間隔で複数設置し、曲げは緩やかに。金属外装は自然引下げとして活用可能。

金属配管/ラック:避雷針と電気的連結を評価。誘導雷の回り込みに注意。

6|ケーススタディ(沿岸の物流倉庫)📦

塩害・雷多発エリア。T1SPD+リング接地+多点引下げで一次保護、盤層でT2、機器前でT3。アースバー集中管理によりトラブルシュートが容易になり、雷雨後の設備停止が激減。🧪

7|まとめ🌈

接地と避雷は“見えない安全”。等電位→短く太い→段落ちSPD→リング接地の順で考えると設計が安定します。次回は点検・保守の仕組み化に進みます。🧰"

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